其の688:「メイズ・ランナー」3部作をまとめ観!

 気温がなかなか安定しませんが・・・まもなく平成も終わる今日この頃。

 

 今回「本当に面白い映画教えます!」で紹介するのは、「<3部作>が完結したら、まとめて観よう(←邪道)」・・・と筆者が思っていた「メイズ・ランナー」シリーズ。平成の間に観ようと思って、3本一気見しました。さて、筆者的な感想はー?

ネタばれせぬよう、短めに書くのでどうぞご安心下さい^^。

 

 

 ・・・青年は高速で地上に上がるエレベーターで送られた。遥か上空にそびえる巨大な壁に囲まれた謎の空間。青年は記憶を失っていた。そのエリアでは、数年前から彼と同じように送られてきた青年たちがリーダーのアルビーの下、コミュニティーを作り暮らしていた。彼らの話では月に一度、生活物資と共に新しいメンバーが1人送り込まれてくるという。彼らも全員記憶がなく、唯一自分の名前だけを憶えていた。ひょんな事から青年も自分の名前が"トーマス"だと思い出す。

 周囲の壁は、実は巨大な迷路(=「メイズ」)で、朝になると扉が開き、夜になると構造を変化させて二度と同じ道は出現しないという厄介な代物。足が速く、運動神経のいい者が<ランナー>として選ばれ出口を探していたものの、未だに成功してはいなかった。トーマスが来てほどなく、迷路に入ったアルビーが迷路の中に住む謎の怪物に襲撃されてしまう。命を落としかけた彼をトーマスがなんとか救い出した。ところがランナーでもないトーマスが迷路に入り、ルールを破ったとして一部から糾弾される。そんな中、予定よりも早く新たな若者が送られてくる。それはテレサという名前の"初の女性"だった!・・・この巨大な迷路は、誰が、一体、何の為に造ったのか!?

 

 あんまりメジャーな人が出ていないんで俳優名は割愛したけど・・・上記が1作目の書ける範囲での粗筋。ね、めっちゃ面白そうな設定でしょ^^!?これの最後が「夢オチ」か「宇宙人オチ」だったら怒るところだけど、そうではなかったので安心した(笑)。

 今作でなにより目を引くのは<迷路>の造形の凄さ!!以前に何度も書いたけど、もう現代の合成技術やCGをもってすれば・・・作れないものはないね。詳しくは書けないけど、3作共に<美術>にも注目してほしい作品だ。

 原作小説(若者向け)もある事だし(大分脚色したらしいが)、作劇的には致し方ないところだけど・・・1作目の終盤から2作目(「メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮」)、いろんな謎が解けるにつれ、段々ミステリー、サスペンス色が薄れていき、最終作の「メイズ・ランナー 最期の迷宮」に到っては、ほぼほぼアクション映画に(ちょっと残念)。しかも「マッドマックス」や「ブレードランナー」の影響モロ受けてる(笑)。この辺りの流れは、同じく若者たちが大変な目に遭わされる「ハンガー・ゲーム」シリーズを想い起こさせた。まぁ、こうならないと話が終われないのも分かるけど・・・。敢えて、もう少し全体的に<迷宮世界>押しでも良かったかも。せっかくいいアイデア考えたんだからさ。筆者なんか、ついつい迷路のエリアにいる時、「トイレは何処に作ったんだろうか?」とか、映画的にいらんこと考えたりもして(笑)。

 ミステリーからアクションにシフトした3作目がどうやら足を引っ張って、シリーズ全体の評価を下げたようだけど、筆者は単純に楽しませて頂きました。つっこむところも多々あるけれど(笑)、敵・味方それぞれ自分たちの<正義>で行動しつつ、青年たちの友情あり、恋あり、裏切りあり・・・「蠅の王」のハードSF仕立て版と筆者は総括した次第。

 

 こういう奇想天外な設定の話が筆者の"ツボ"なんだろーなー^^