其の695:ようやく日本公開!「The Crossing-ザ・クロッシングーPartⅠ」

 関東も梅雨入りしました。朝から大雨だと気が滅入りますわ・・・。

 

 さて、数年前の「カンヌ国際映画祭」で上映&金城武長澤まさみチャン・ツィイーらが共演したにもかかわらず日本で公開されなかったジョン・ウー監督作品「The Crossing-ザ・クロッシング-」2部作がようやく日本でも劇場上映開始^^!

 ・・・但し、その間にウーの新作「マンハント」も公開された&今作の公開も東京・新宿と大阪・心斎橋の2館だけっぽいけど(苦笑)。

 本国・中国でコケた為か何年も日本で公開予定が立たなかったので「字幕ないけど海外版のDVDでも買うか!?」と半ば真剣に検討していた筆者ゆえ、空いた時間にダッシュで観に行った事は言うまでもない。短くネタバレせぬよう書きますわ🎵

 

 <PartⅠ>は第2次大戦末期の中国からスタート。日本統治下の台湾で生まれ育った為、日本軍の医師として従軍していたイェン・ザークン(=「レッドクリフ」に続いてのジョン・ウー作品出演となった金城武)は終戦後、捕虜生活から解放された。彼には学生時代、心を通わせた日本人・志村雅子(=長澤まさみ)の存在があった。

 1947年・上海。戦争で英雄となった「国民党」の将校レイ・イーファン(=「イップ・マン 葉問」、「ラスト・シャンハイ」の中国人俳優ホアン・シャオミン)は銀行頭取の次女チョウ・ユンフェン(=「グランド・マスター」の韓国人女優ソン・ヘギョ)と結婚するも翌年、「国共内戦」が激化。妊娠した彼女を台湾に住まわせ、自分は内戦の最前線へと向かう。

 その頃、ユイ・チェン(=「初恋のきた道」のチャン・ツィイー)は出征したまま行方の分からない恋人を探す為、上海にやって来た。無給の従軍看護師に志願し、運ばれてくる負傷兵たちから恋人の情報を聞き出そうとする。取引をして見知らぬ兵士トン・ターチン(=ジョン・ウーレッドクリフ」2部作にも出たトン・ダーウェイ)と嘘の家族写真を撮影。既婚者として信用を得て、下宿を借りる。だが、恋人の安否は一切わからない。

 国民党の敗戦色が濃くなっていく中、3組の男女の運命が大きく"交差(クロッシング)"していくー!!

 

 映画は史実をベースにした<ジョン・ウー版恋愛大河ロマン>だった!ウーさんがロマンチストだという事はファンならみんな知っている事だけど・・・やっぱりロマンチストだった^^。いつもの男の友情に加えて、カップルが3組出てくるし。それぞれがどういう運命を迎えていくのかは<PartⅡ>を観ないとね!今作のクランクイン前、ウーは悪性リンパ腫が見つかって1年ぐらい闘病していたんだよね(当時の記事で読んでた)。そんな病み上がりで「レッドクリフ」に続いて2部作を仕上げるとは!彼の映画への執念と情熱を感じた。

 今作は戦争シーンがバンバン出てくるんだけど(ウーさんとしては「ウインドトーカーズ」以来か)その凄まじい事といったら!!スピルバーグの「プライベート・ライアン」とペキンパーの「戦争のはらわた」入ってる(・・・分かる?!)。群衆シーンも含めて「金かかってんな~!!」と思ったけど、総製作費、約76億円だって!この予算は伊達じゃなかった^^

 あとウーさん的にも「これやんないとファンがガッカリするだろうな~」と忖度したんだろうね。白い鳩が港で飛ぶシーンもあれば、2人の兵士がお互いにライフルを構える場面もあり(笑)。勿論、スローモーションもありで・・・なかったのは2丁拳銃の発砲シーンぐらいか^^。

 

 まだ、この前半だけでは金城と長澤まさみの関係性がよく分からず(余談だが、長澤の母親役で黒木瞳もちょこっと出演)、粗筋にも書いたけど・・・ストーリーは割とよくあるベタなパターン(苦笑)。で、当然いいところで「後半に続く」^^!!

 まだ半分なんで映画全体の評価は残りを観てからにしますが、前半はキャラ説明&壮大な前ふりプラス<大バトルシーン>てなところ。筆者は嫌いじゃあない。ベタだけど(笑)。

 今週末に早くも公開される<PartⅡ>を愉しみに待とう^^!