其の692:激渋スパイ映画「寒い国から帰ったスパイ」

 <令和2発目>の今回は、先日ようやくソフト化された「寒い国から帰ったスパイ」(’65)をご紹介!それにしても「アイアン・スカイ」からこの映画の流れは・・・我ながら訳わからん(苦笑:まっ、いっか^^)。原作はちょいちょい作品が映画化されてるスパイ小説の大御所ジョン・ル・カレ大先生。「スパイ映画」といえば、すぐに連想する「007」や「ミッションインポッシブル」シリーズとは真逆の"リアル&渋~い"秀作です。

 

 東西冷戦時代ー。イギリス諜報機関のベルリン支部は、東ドイツ情報部の高官ムントによって、多数の諜報部員の命を奪われていた。支部を統括するアレックス・リーマス(演じるのはリチャード・バートン)はロンドンに呼び戻され、管理官から左遷を言い渡される。諜報部を辞めたリーマスは酒で身を持ち崩すも、職業安定所の紹介でようやく小さな図書館の司書助手の職にありつく。そして、程なくそこで働く女性と愛し合うようになった。

 そんなある日、彼は食料品店でトラブルを起こし逮捕される。出所したリーマスに見知らぬ男性が声をかけてくる。彼はリーマスが知っているイギリス諜報機関の情報を話せば金を支払うと持ち掛けてきて・・・!?

 

 当ブログは<ネタバレ禁止>をモットーにしているので、書けるのはここまで^^。勿論、ル・カレの原作ですから、このあと「あっ!」と驚く展開があるので・・・気になる方は是非ご覧下さい❤ただ、さっきも書いたように「007」とかみたいに激しいドンパチとか大アクションシーンとか無いので。マジで渋い映画だから。

 

 製作・監督はマーティン・リット。この方、「ハッド」(’62)や黒澤明の「羅生門」を翻案した「暴行」(’63)辺りで映画マニアには知られている御仁。今作観ても、大して巧い監督だとは思わないけど(ファンの方、ごめんなさいね)ただ、今作の重厚な作風には合ってる。下手なことせずに正攻法の演出で押しているのがグー!製作も兼任してるけど・・・「ベルリンの壁」をセットで再現してるとこ以外は、そんなに予算かかってないと思う(違ってたらメンゴ)。

 一方、主演のリチャード・バートンといえば・・・名優だと思うんだけど、「クレオパトラ」での共演をきっかけに恋に落ちたエリザベス・テイラーと結婚、離婚を繰り返したネタの方が今ではメジャーになってる気がする(苦笑)。

 

 ストーリーメインのサスペンス映画なんで詳しくは書けないけど・・・いまでは「ベルリンの壁」もないからねー(しみじみ)!!いまの若い人が今作を観る場合は・・・多少の世界近現代史を学ばないと意味わからないかも。。。

 

<どうでもいい追記>今月末公開のハリウッド版「ゴジラ」!マジでラドンモスラキングギドラまで登場するとは(驚)!!キングギドラファンとして絶対観る ^^!

 

 ミステリー「カササギ殺人事件」はまだ下巻、読み終わらず(汗)。平成と令和をまたいでしまったよ。。。